4月30日

今、実は小泉首相は、インドを訪問している。

日経とかは一面で伝えているから知っている人は知っているのだろうけど、TVでは2時間近い報道番組でもほとんど伝えていない。尼崎の事故を伝えるのは分かるけれど、台湾野党党首の中国訪問を伝えて、インドについて報じないのは本当に不思議である。

今や、ビジネスウィークを読んでいると、毎週のようにインドの記事が載り、中国の記事も多いがそれとまけず劣らずインドの記事も多い。これは何故か。

その第一の理由が、インドとの経済的結びつきの弱さであろう。インドがアメリカで注目される理由は、
 
1 ITを中心としたアウトソース先

2 中国に続く巨大消費市場

3 300万人の在米インド人

の3つであろう。アウトソースに関しては、日本からのアウトソースは日本語も出来る人材が多い大連に集中してしまいインドにアウトソースをしていないということが大きいのであろう。また、アメリカではホワイトカラーの仕事がとられる(例えば、レントゲン写真をインドに送ってインド人の医者がカルテを書くことによりアメリカ人の医者が失業してしまう)という中国ではなかった(中国では工場が主体なのでブルーカラーへの脅威だった)脅威が言われるが、言葉の壁によりその恐れがないことが大きいだろう。でも、逆に言えば、それだけ競争がないということになり、アメリカより日本はアウトソースで立ち遅れ、コスト面でアメリカ企業に対して不利になりつつある。

また、2番目の巨大消費市場だが、日本の電機メーカーはサムスンやLGに較べて大きく出遅れている。これは、今や投資余力が経営状態の悪い日系メーカーは韓国に劣り、インドにまで大きな投資を出来ないのが大きな理由らしい。特に、発展途上国の典型市場であるインドは日本企業お得意の高品質による差別化がしにくいであろうから。

3番目だが、日本でインド人はITでちょっと居るくらいであろう。アメリカの外科医の1割はインド人らしいし、私のいたテキサス大学でも教授の3分の1位はインド人で、インド人の優秀さがアメリカ人は分かってるし、また、インドに関する情報も彼らからすぐとれる。また、インドに関するセミナーもよくアメリカでは開かれているが余り、日本では聞かない。

経済的に出遅れているのは懸念すべきことだが、それ以上に、安全保障上でも重要と思われる。というのも、中国をけん制するにも、インドと仲良くすることは重要なのである。よく、外交では敵の敵は味方というが、その典型例で、インドと日本は結びつきは強くないが、逆に領土問題や産業で利害がぶつかることも少なく、積極的にすれば、シナジーは生みやすい国なのである。特に、アメリカがやっているように、今、中国をけん制するのはインドカードが一番有効である。ロシアも同様なのだが、北方領土を抱える上に、未だ、経済も混乱から抜け出せず、インドより時間がかかりそうであるのでなおさらだ。

こういう国民というかマスコミの無関心はともかく、毎年の首脳会議の開催など、結構、実りのある中身に小泉さんのインド訪問はなっているようで、その成果に期待したい。
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by voxvoxvox | 2005-04-30 11:46


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